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〜受動的&イージー〜に開脚前屈する方法①

いま、トレンドの開脚前屈、

一生懸命やりすぎていませんか?

2015-05-14-09-58-02-2

    最近クライアントさんから「開脚できないんですけど、大丈夫でしょうか?」という質問を受けました。はて、なんだろう急にと思ったのですが、おしゃれ雑誌の代名詞V誌の方だったので…なるほど、いま、流行っているのねとすぐ想像がつきました。しかし、この小さなアパートでパーソナルトレーニングをさせていただいていると、トレンド健康法、NYCの旬レストラン、新雑誌創刊情報、あの俳優さんちょっと嫌な人だったよw、韓国でその映画は600万人を動員したよ、yahooニュースになったよ….などなど、私はここを動かずして驚くような話題が毎日耳に入ってきます。F.B.Iもびっくりです。面白い仕事です。

  さて、本題です。開脚前屈でも、そうでない足を揃えて行う普通の前屈でも、立ってやるやり方でも、写真のように座ってやるやり方でもそうなのですが、大切なのは⓵「どれだけ上半身を脱力できるか」②「どれだけ脚(か足)で床をしっかり押せるか(グラウンディング)の2つだと私は思います。

ということで、今日は⓵、どれだけ上半身を脱力できるかということを考えてみたいと思います。特にこちらはカラダの硬い男性必読です。女性もそういう方も多いかと思いますが、カラダ全体が硬く、脱力やリラックスが難しいという方に当てはまると思います。②はまた別パターンなので、後日に書きますね。

 

開脚前屈も簡単にできてしまう

上半身リラックスへの道。

 

こちらの動画は、先日のボディチューニング回復するモジュール3の様子です。皆様のお望みの、ぱかっと開いて開脚前屈へのステップとしてオススメしたいポーズです。

 

(Tips)

1.坐骨をまっすぐ立てて座る。

太ももの裏側のハムストリングが硬くて、熊ちゃんのぬいぐるみのように、骨盤が後傾してしまう人は、骨盤の下にブランケットなどを折りたたんで敷いて高さを作る。

 

2.あまり広く開脚しようとせずに、ここちいい場所で脚を開く。

とくに膝の内側に痛みや不快感が走る人は開きすぎなので、幅を狭めて。伸ばしているな..という感覚で安全なのは、膝の内側ではなく内太もも。それでも膝の内側が痛くなってしまう人は、片足を内側に曲げて、片足を伸ばして交互にやればいいと思います。心地いい場所とは、10分以上、やっていられるな(痛くならずに)…というポジションです。

 

3.両方脚の間に道具をセット。

クッションやブランケット、ちょうどいい大きさの物であれば椅子でもなんでも、両脚の間に積み上げる。道具を利用して、完全に上半身が身を委ねられ重力から解放される状態にするため。

 

4.上半身をブランケットに委ねて、完全に休ませ、脱力。

心地いいポジションに座れたら、トルソー全体を一度上にぐっと引き伸ばしてから、少しずつ前に倒れながら、道具に身をゆだねていく。

●両肘を組んでそこに額をおいてもいいし、片方の頬をクッションにおいてもいい。首で頭を支えるという力を完全に抜きたいので。

●肩が上がるようだったら低すぎます。もっと頭を高くするように道具をいっぱい使うこと。

●横から見て、ぺしゃんこになることがすごいのではなく、尾てい骨から首(頭)まで、均等にナチュラルなカーブが描けると、上半身が脱力したという目安に。

 

脱力するとは…手放すこと。

で、手放すって何を?

しかし、このポーズまるで動きがありません。それを動画撮るなんて!! 蝉時雨の音を録りたかったのです。いや、違いますw 外見的には何も動きがないようなポーズですが、内面はいっぱいいっぱい動いてるんだろうな…という私の気持ちからです。動くもの…….それは、ほどよく感じるほどの脚の裏側や背中の痛み、血液、リンパ液、自律神経、呼吸 、内臓、細胞の生まれ変わり、そしてあれやこれやと考えるマインド(思考)、そしてそれに伴って移ろうエモーション(感情)など…….。普段は意識できなかった、自分のカラダで忙しく動くものたちを発見しているんです。

信じられないですよね。こんなに「静」という外枠の中で、自分の体の内側は、もぞもぞゴソゴソと、自分の意識とは反するところで動き出している。

ズバリ、手放すのは一生懸命さとと欲求です。がんばって引っ張って伸ばそうとする一生懸命さと、もっと柔らかくなりたい、早く開脚前屈を成し遂げたいという欲求。いまの体の感覚に寄り添うことなしに、気持ちが先走り、残念ながら無意識な所で体に力が入ります。頑張りは緊張の一つです。そうその硬さは自分自身が作りだしているのです。

手放すということは同時に何かを受けれ入れるということ。受け入れるべきは「いまの自分の状態」です。あるがままの姿です。自分の体の内部で起こる、ゴボゴボ、ガタガタした無数の動きをただ見つめ、ああ…もうしゃーないと受け入れる。こんなに人よりクッション使っちゃって!とか責めない。何が悪いのでしょうか? 年齢も経験も体もみんな違って当然です。だからそれを隠さず受け入れる。そして、未来の希望は一旦どこかに置いておいて、その瞬間に100%どっぷりと浸かる。その先に…..すごいことが起こりますよ。

 

体はいつも反応を通して、私たちにメッセージをくれています。その声を聞くことを楽しんで。体の事はアタマに聞くよりカラダに効いたほうが早いです。

 

騙されたと思って、1日10分以上、1週間やってみてください。

その先に見えた世界をぜひ教えてくださいね。

Take it easy!

こちらのテーマについてはボディチューニングコースのmodule3【回復するボディチューニング】で掘り下げます。2017年開講予定。