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健康ってなんだろう?と立ち止まった時に読む本。part1

前回のブログで書かせていただいた、公開お悩み相談、後半に、ボディチューニングの体験会に参加してくださったクライアントさんにとある本をオススメしたと書きました。実は今年に入って、この本をオススメするのはお二人目です。もう一人の方は、集中トレーニングを受けに来ていただいた、大阪の主婦の方でした。自分の体を芯から変えたい、もしくは家族を看病したり健康をサポートしたい….と言う時は、改めて「健康」について見つめ直す時だと思うのです。そんな時に、とてもヘルプになる本です。

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自分を育てる (著者 高橋和巳/三五館)

 

 

心地よさ」に罪の意識を感じちゃう?

タイトル変遷における、日本人スピリットについて考える。

「あやさん、アマゾンから本が届きました。でも、タイトルが変わっていた〜」と、おっしゃって、新しいバージョンを見せていただきました。「心地よさの発見」から「自分を育てる」とは、また随分な変革だなあと驚き、思わず手が止まってしまいました。ふむ。しかし、増刷にあたってタイトルを変更するとは、勝手な妄想ですが、より売れる方向に、より多くの人が手にとるようにとチェンジするはず。だから「心地よさ」という言葉は、マスにとって引きのある言葉、魅力的な言葉ではないということなのかしら?ともろもろ推測。「心地いい」よりも、「自分を育てる」方が引きがあるなんて、やはり日本人はなんて勤勉なのでしょう!と内心、恐れおののいている、いや感動している時に、ふと、この本を購入したJさんの言葉を思い出しました。

 

「でもねえ、自分のカラダのために時間をとるってことだけでも、なんだが気が引きちゃうんですよね。なんか、申し訳ない気がしちゃって。」

 

な….なるほどと思いました。これって、もう、私たち日本人の中に刷り込まれている価値観なのかもしれません。言い換えれば「努力しなくちゃ何かを得られない、得てはいけない」という価値観。人様もしくはお天道様に申し訳ないってやつですね。こんな私でさえ、パンガン島で2週間、いや10日間くらい過ごしていた時でしょうか、もう9日目くらいから夕日を見つめビールを飲みながら、そろそろ帰って仕事しないとソワソワしちゃう…って、周囲のヨーロッパ人に話したら、そんな話、聞いたことないよと言われたことを思い出しました。みな2ヶ月以上滞在していて、まさに旅の真っ最中の人ばかり。何度も言いますが、こんな私にでさえ、日本人の魂、ソウルのかけらがあることを知った瞬間です。

 

では、実際、こちらの本にはどんなことが書いてあるのでしょうか?なぜ、Jさんの体づくりへのヒントになるのではないかと私は思ったのでしょうか?覗いて見ましょう。

 

病気でなければ健康なの?

固定観念となった健康観。

「現代社会で広く認められ、共通となっている健康観とは何か?病気でなければ健康であるという価値観である。〜略〜健康問題、あるいは健康増進について議論の中に見ることができる。そこでは、話し合われるべきテーマは「健康」であるはずなのに、実際の話題になってきているのはほとんどの場合が「病気」の話題なのである」

 

確かに、健康とはなんだろう?なんて病気になった時にしか深く考えることがないですね。「病気でなければ健康」であるとすれば、健康は病気を避けること。だから、健康問題は病気の予防、早期発見となり、だから健康問題の議論は、実際は病気についての議論となってしまいます。「◯◯病にならないための必要な食事制限」「◯◯病を予防するための必要な運動」「◯◯ガンにならないための禁煙」

 

「なんのことはない。健康を考えると言いながら、実際は病気をネタにして健康人を落としているような議論になっているのである」

 

「病気でなければ健康」という古い健康観で話していると、なんだかネガティブな気持ちになってきます。たまたま…..私は運動が好きで、むしろ、楽しいもの、心地いいものと子供の時から捉えているので運動においてはポジティブですが、そうでない人、健康のために運動を始めようと迷っている人と話している時に、ものすごい「ズレ」を感じてしまうのは、きっとこの刷り込まれた健康観に違いないと思いました。かわいそうに。それは頭の中で作られた思い込み、妄想にすぎないのに。病気でななければ自分の健康はいつも同じで変わらなくて、病気でさえなければ、皆同じ健康を享受しているはずだという妄想。だから、病気でない時に、私たちは体の声に耳を貸そうとはしないのかもしれませんね。

健康にもレベルがある….それを知ったら視点が変わって、もっともっと体づくりが面白くなるのにと思いました。

 

禁止と命令の健康増進、

それで私たちは本当に変わることができるのか?

 

う…..長くなりました。

また、続きは明日に!