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合言葉はスライスピザ ! 開脚前屈でStay Grounded ②

前回は一生懸命やりすぎている方のための、受動的にリラックスして開脚前屈をする方法①をご紹介いたしました。どうでしたか? take it easy気分でできましたか?

今日は開脚前屈のもう一つの極意、をお伝えします。それは「a slice of pizza」から始めようということですw

 

サンフランシスコの先生に言われた、

忘れられないアメリカン・ジョーク?

 

数年前の話です。旅先で入ったミッションだかカストロだかのヨガスタジオで、開脚前屈をする時に、先生に、ぽろっと言われたことがあります。

「あらあら、そんなに脚広げる必要なくない? 僕、子供に教える時にはね、a  slice of pizzaくらい….. って言ってるんだよ。」

スライスのピザ🍕! あれ?思ったよりも狭い……っていうか、wide angle poseって言ったじゃんと頭の中にちらりと過ぎりましたが(英語では開脚前屈はseated side angle pose)、ピザという発想の可愛さに心を打たれ、素直に従いました。さすがアメリカ、私にとってはピザの国。映画『Do the right  thing 』の中で毎日、サボりながらもスパイク・リーが運んでましたね。と、その時は、アメリカ気分に浸って終わってしまった自分ですが、今となっては先生に感謝です。忘れられない思い出となったとともに、私の体が将来ミゼラブルになることを救ってくれました。

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どこかをリリースするということは、

どこかがしっかり根付いているということ。

ヨガでもボディチューニングをする時でも、体をうごかす時はいつでもそうですが、柔軟性と安定性のバランスが大切です。リラクッスとは全身弛緩ではないんですね。それではイカとかタコみたいになってぐにゃぐにゃになってしまいます。どこか安定して支えてくれる場所があるから、思いっきりリリースできる。前回のブログではその安定させてくれるスタビリティをブランケットやボルスターというクッションで作りました。

ということで、開脚前屈の場合、どこを根付かせる=grouundingさせるのというと、まぎれもなく脚です。坐骨も、ハムストリングも、膝の後ろも、ふくらはぎも、かかとも、どこも浮かずにしっかりと、床を押します。隙間が全く開かないくらい。床の方向、地面(ground)の方向にしっかり寝付ける↓ので、そのリバウンドとして楽に背骨は上に伸びていける↑ということ(写真1)です。

足をしっかりと根付かせるためのTipsを今日はご紹介いたします。

【Tips】

1.坐骨をまっすぐ立てて座る

太ももの裏側のハムストリングが硬くて、骨盤が後傾してしまう人は、骨盤の下にブランケットなどを折りたたんで敷いて高さを作る。これは、前回のブログと同様ですが、今回はレッグの裏側、全体でしっかりと床を押す=根付かせる感を持ちたいので、ブランケットがない方が分かりやすいかもしれません。

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2.重力の方向性を変えてみよう。脚の裏側でしっかりと壁を押す。

もし、1があまりにも膝が曲がってしまったり、背中が丸くなって壁につかなかった場合は、こちらを先にやってみるといいかもしれません。立つと、人は本能的に脚に力が入るので膝が伸ばしやすくなり、脚を強く押すことができます。上体はテーブルポジション(90度)が理想ですが、今日のミッションの一番のポイントはとにかく壁と隙間がないくらいに脚をしっかりと押し根付くこと。辛い人は、重ねた椅子の高さをどんどん高い状況にしていってください。

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3.脚開脚。a slice of pizzaからはじめよう。

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上半身の柔軟性をもたらすために、何よりを大切なのは下半身の安定性。ということで、たとえ12ピースのピザでもいいんです。押せないより、押している12ピースの方がマシ。その言葉を信じてハーフサイズを目指していきましょうw

4.少しずつ、少しずつ、前へ

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何よりも大事なことは脚をしっかり根付かせるようにして床を押すこと。そして上半身の背骨は長く、柔らかく、リリースして脱力出来ていること。内腿が床に向いてこないように、常と足の指先は天井を向いているように。息を吸いながらできるだけ背骨を伸ばし、胸骨は椅子の方に。息を吐きながらその状態をステイして。

 

大切なのは、どれだけぎゅうぎゅう(深く)

自分を押し込めるかではなく、

どうやってそのポーズを深めていけるかです。

ポーズがハードになればなるほど、我慢大会みたいなことになるのが残念です。一生懸命やることは、心に緊張を生み、そしてカラダにも緊張を生むという話を前回のブログでもしました….

ハムストリングが硬くて、前屈はいらいらする。

隣の人と比べたら、私が1番、背中が盛り上がってるわ! 

あともうちょっとでおでこが床につくのに!もっともっともっと…..う〜悔しい!

そんなザワザワした気持ちで、頭の中がいっぱいになってしまったら、少し立ち止まって観察しましょう。開脚前屈は前屈の仲間ですから、心の動きとしていはinward,内側に向かうもの内省や鎮静、リラックスです。筋肉だけでなく、心も鎮静化&リラックスしていけたなら、そのやり方は合っています。そうでないとしたら……………いまの自分のあるがままを受け入れずに、理想の自分や欲求の自分に走っていこうとしていませんか?

まだ自分に起こっていない未来の痛みを避けられるのは「いま」です。よね。

 

そんな時は、a slice of pizzaでも食べて、

りら〜〜〜〜〜っくす 😆 

 

(メイキング秘話)

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脚を押すのって本当に本当に難しいです。私も何度も写真、撮りなおしましたw これは完全にダメな例です。グニャ〜〜〜

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 see you~💕