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下腹ぽっこりを〝イマジネーション〟で防ぐヒント。

(昨日のお題の続き)

コメツキバッタのような腹筋を何百回もすることは

なぜナンセンスなのか?

 

多くの人たちを悩ます、下腹問題。昨日のブログで、キタキタ感を求めて一生懸命、腹直筋を収縮させる(いわゆる鍛える)ことを卒業しようボディチューニング®のアイディアをお伝えしました。カラダの一部分の筋力に依存した運動は、どうしてもその運動に特有の筋肉の偏りをもたらす傾向があり、運動の専門性が高くなればなるほど、この傾向は顕著に表れます。繰り返しある部分だけを酷使する運動を行っていると、その周辺の筋肉には強い緊張が生まれ硬くなり、骨をひっぱり、カラダのバランスを崩します。多くの一般の人たちが、まだ、がカラダを「部品からできた機械」のようにイメージしているかもしれませんが、そのイメージから飛び出すためには、よりホリスティックなものの見方、テンセグリティ構造を知る必要があります。

 

人体は、ゆるゆるやわやわのまま安定する….から動ける。

テンセグリティ構造とは?

 

建築家のバックミンスター・フラーの指導を受ける学生だった、ケネス・スネルソンが考案したものに「テンセグリティ」という概念があります。この理論によると全ての構造とは「圧縮と張力」(押す力と引く力)のバランスによって成り立ってる、という考え方です。生物の構造もテンセグリティ理論による圧縮と張力の複合的均衡で成り立ち、且つ、それが階層的に重なったものとみなされ、人体の構造全てがテンセグリティにより構成されているとしました。

よく例えられるられるのが「テント」や船の「マスト」です。テントには骨組みがあり、テントを張る布の部分と骨組みを支えるためのロープがあります。
簡単に説明すると、姿勢を保つのは骨格のみが重要と思われやすいのですが、人間を構成するものには「骨格」はもちろん、「内臓」や「筋肉」そしてそれらを体内で包み、それぞれが本来あるべき位置に柔軟に固定している「筋膜」という存在があります。この筋膜は身体内部で縦横無尽に張り巡らされていることで、人間という個体が形づけられているといっても過言ではありません。

少し難しくなりました、まとめると…….。

骨は筋肉や筋膜の引っ張り合いで支えられているから、体の一部の筋肉を鍛えて硬く短くしてしてしまうことは、全体としてみたらバランスを崩してしまうということですね。(長かった……)

 

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頭の中からチューニング。

イマジネーションがその人のカラダの外側に表れる!?

 

みなさん、自分自身のカラダにテントのイメージを持つことができましたか? いや、本当ところ、ピラミッドやダルマ落としみたいだと思っていませんでしたか? 実は、カラダが硬い人はそう思われている方も多いです。もしくは、足が地面にグラウンディングしづらい細いお嬢さんたちは、まるで上から釣り上げられた理科室のガイコツの標本みたいとおっしゃったりします。ピラミッドなどの下から一つ一つ積み上げられている構造…….それは圧縮構造です。安定させるためには土台をどんどん頑丈にしていかなくてはならない。足首は地面に埋まるくらい圧力がかかってしまいます。となると、脚やせどころじゃありませんよね。ピラミッドやダルマ落としはトコトコ歩いたり、踊ったりしないですから、上から下にどんどん圧力がかかってもいいかもしれません。でも、私たち人間は、テントのように身軽に、様々な重力に対して自由に変化して動かなくてはなりません。時には、重力に相反して逆立ちだってしたい….フリーダム!

 

スポーツ選手がイメトレを、

ジョブスがイマジネーションを大切にしたように、

頭に描いていること、

必ず、その人に動きに表れます。

そしてそれが構造を作ります。

 

ということで….自分の体に圧縮構造のイメージを持っていた人は、そっとそれをゴミ箱に捨てて、明日からテントのように自由に、柔軟に、街を歩いてみてください。ぽっこりと出たお腹は、案外、圧縮構造イメージを持っていたからだっただけ、ぎゅっと上から下に潰されて、はみ出たお腹かもしれませんよ。クライアントさんの指導にも、もちろん自分のダイエットにもイマジネーションを役立てみませんか?

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初めてのテントライフは、なぜかスペインとフランスの国境、バスク地方ででした。車でほぼSpain縦断って遠かった。どんなガイドブックを見てもcampおすすめなんて書いてありませんが….正直言ってピンチョスチャコリの方が20倍よかったです❤️